私は入社以来ずっと国際物流の舞台で仕事をしています。もともと性格的に好奇心旺盛だったので、関係者が多岐に亘り、様々なスキームを構築するような仕事は性に合っていると思います。国際物流という舞台は変わりませんが、その時その時でありたい姿や目標を変えながら、常に前進してきました。
入社して初めての仕事は航空輸送の手配業務、その後住友商事の輸入を支える仕事や海外勤務を経て、今は海上輸送の新規案件開拓に携わっています。
ここまで色々な経験を積んでいる私ですが、振り返ると大きな転機は二回ありました。一つ目は一般職で入社し、総合職へ職掌転換したこと、そして二つ目は海外トレーニー制度へ挑戦したことです。
一般職の時は輸送手配や通関に関する書類作成、請求処理など、まさに貿易実務の仕事でしたが、当時はフィリピンやインドネシア向けの社外案件を担当していたこともあり、海外拠点の担当者と毎日英語でやり取りをしながら、確実な輸送手配のために奔走していました。その後、住友商事の輸入を担う部署に異動する機会に恵まれ、商流を物流の立場で支えていく仕事として関係各所と協力しながらモノを動かしていく面白さにも触れることもできました。そうした中で、貿易実務の先にある仕事、例えば貿易に関する法令を習得したり、海外でどのようにモノが運ばれるのかのルートサーベイを行ったりするなど、もっと幅広い仕事をしてみたいとの思いが募り、総合職への職掌転換を希望しました。私は入社から約10年を経て総合職になりましたが、一般職の時とは違った視点で仕事ができるようになり、国際物流におけるサプライチェーンについて非常に多くのことを学ぶことができました。
そして次なるステージとして、海外トレーニー制度に手を挙げ、SGL Thailandで仕事をすることになります。仕事の幅をもっと広げたいとの思いが強くなっていた時期でしたので、不安なことは沢山ありましたが、挑戦を決意しました。国内ではさまざまな部署で分担する仕事を、現地では一人で全部担当しなければなりません。どんな局面でも判断は自分に任されていますから、日本ではなかなかできない経験を数多く積むことができたと感じています。コロナ禍では物流ルートの事前サーベイ(調査)ができない中で大きな案件に取り組んだこともあり、机上の計算と関係者との連絡を綿密に行い、無事に輸送を完遂した際には大きな達成感を味わうこともできました。
私の場合は、このように国際物流というフィールドは変わらないものの、色々な視点から学ぶことができました。私の探求心をSGLの様々な仕事が満たしてくれたのかもしれません。一口に国際物流といっても、当社では輸送事業者の立場、荷主(商社)の立場と異なる視点で物流を捉えることができ、結果として様々な経験、キャリアを積むことができました。一般職、総合職と分かれていた職掌は、今は一本化していますので、基礎を積み上げステップアップし仕事の幅を広げていく土俵は、以前より整っています。自分のキャリアビジョンにあわせて、柔軟に業務を任せて貰えますし、挑戦できる幅も限定されないので、自分にあった道を進んでいけると思います。
英文科出身で物流に関しては何も知らないまま、ただ国際的な仕事ができそうだなというイメージで入社しました。さすがに勉強不足なのはまずいだろうと思い、内定時期に当時の人事担当の方に「どんな勉強をしておけばいいですか?」と尋ねたら、仕事については入ってから勉強できるから、もう取り戻せない大学生の時期には学生らしいことを優先しておいてくださいと言われて、お言葉に甘えて何も知らないままに会社に飛び込んだという感じでした(笑)。
新人時代、上司からは「何事も分かったふりをするな」「きちんと確認すること」と厳しくも、細かいところまでしっかりと指導してもらいました。社会人というか物流人の基礎の部分を育ててもらえたなという実感はあります。分かったふりをしていけませんから、当然分からないことは確りと調べて自分の知識にしていかなければなりません。当時は周りの先輩に質問をしたりアドバイスを貰ったりしながら、貿易に関する本を読みこんだり、貿易実務検定を受けてみたりと吸収できることは出来る限りしてきた自負はあります。そんな習慣を入社当時からつけていたので、今でもその姿勢は変わっていませんし、物流を取り巻く環境は目まぐるしく変化するので、いつでも学ぶ立場でいようと心がけています。
現在は日本に戻り国際物流部で主に海上輸送のフォワーディング(輸送手配)業務に関する新規案件の開拓などに取り組んでいます。サブリーダーという立場にもなりましたので、何もかも自分でやるというよりは、部下をなるべく表に出して、自分は後ろから見守っている、そんな仕事が多いです。
ここまでを振り返ってみると本当にいろいろな経験をしてきました。自分を成長させたいと思う人にとってはSGLというのはとても適した会社だと感じています。私もいろいろな経験を積み重ねてきましたが、まったく違ったキャリアパスの中で、多彩な経験をしている方が大勢います。ロールモデルになる方が大勢いるというのは、成長しながらキャリアを広げていきたいと考える若手の方にとってとても恵まれた環境だと感じます。フレックスタイムや在宅勤務など、働き方に関する制度も整っていますし、社員同士の風通しも良いです。SGLは成長もできるし、働きやすさにもあふれています。
いまは部下の育成も大切な任務ですが、私自身もまだまだ成長を止めずに、対応力を上げていくつもりです。チャンスがあれば、また海外勤務も経験したいです。